お知らせ 2021.08.23 人の手を避けてしまう子の克服トレーニング いぬの幼稚園バウバウでは、日々沢山のワンちゃんが登園してくれています。 ワンちゃんは皆、当然個性があり一頭として全く同じ子はいません。 今回はそんな中でも、人に触れられる事を嫌がることがあった福くんの紹介と、信頼関係を深めじゃれ合ったり抱っこできるようになるまでの取り組みをお伝えします。 福くんはビションフリーゼとトイプードルのミックス犬で、現在二歳です。 パピーの頃から登園してくれており、入園当初からとても明るく元気な子でした。 ワンちゃんとの遊びも上手で、おもちゃ遊びも大好きです。 ドッグラン遠足もよく参加してくれていて、ドッグラン後幼稚園に帰ってきてもたくさん遊ぶほど元気いっぱいです。 ↓ドッグラン遠足HP↓ https://ph-wauwau.com/dogrun ただ、少し怖がりさんな所があり、人に対して警戒する事があります。 触りに来る手を見て後ろに下がったり、抱っこを嫌がって逃げたりしていました。 当園ではクレートの出入りを一日何度も繰り返しますが、リードを付けるのも時間がかかるほどでした。 手を嫌がったり、抱っこを怖がる行動などは「接触拒否」と言われています。 接触拒否になる主な原因は、パピーのころに無理やり触られたり、トリミングをすることで人や手に対して「怖い」というイメージがついてしまったり、反対に触らなさ過ぎて良いイメージがついていないなども可能性があります。 パピーのころについてしまったイメージはなかなか取れないもので、改善の為には早めのトレーニングと、一人でも多く信頼できる人を作ることです。 そこで担当である筆者の川渕が幼稚園で一番信頼できる人、大好きな人になってもらえるよう、接し方やトレーニングを考え実施しました。 まずは体に触れる練習。 おやつを与えながら反対の手を近づける所から始めました。 ここで注意したのは、上から手を出さない事、ゆっくり手を出して触られる事を認識してもらう事、無理に撫でに行かない事です。 初めはおやつを食べながらも手から逃げようとしていました。 ですが、手が近づいても何も起こらないので次第におやつに集中してくれるようになりました。 それからたくさん褒めながらゆっくり触れたり触ったりしていき、最終的にはおやつがあれば難無く触れるところまで成長しました。 仰向け抱っこの練習も行いました。 多くのワンちゃんは仰向け抱っこが苦手です。 大人しくしているように見えて、実は怖くて固まっているだけだったりします。 その為、仰向け抱っこにはじっくりと練習を積み重ねる必要があります。 まずは声をかけながらゆっくりと抱きかかえることから始めます。 福くんはこの時点で怖がっていました。 それでも落ち付かせるよう声をかけつつおやつを与え、ゆっくりと仰向け抱っこの態勢に入りました。 そのままおやつを与え続け、すぐに解放してあげました。 これを何度も繰り返しつつ、少しづつ時間を延ばしていくうちに、仰向け抱っこの状態でも落ち着けるようになりました。 ハウスの練習も強化しました。 『ハウス』の指示と同時に入ってほしいクレートを指さし、そのクレートに入れるようにトレーニングを行いました。 福くんとは担当トレーナーだけでなく、別のトレーナーや研修生などたくさんの人と接します。 一人一人接し方が違う中で少しでも「怖い」と思わないようにするために、ハウスを強化しました。 これまでのトレーニングと普段上から手を出して撫でに行かないことや、触るときには必ず声をかけることを徹底しました。 トレーニング開始から約一か月後少しずつ改善が見られました。 福くんから近寄って来てくれて匂いを嗅いでくれる頻度が増えたり、手をひとの足にかけてきてくれたり。 これは体に触れる練習と仰向け抱っこの練習で人に触れていても何も怖くないと、意識が変わってきた為、福くんから近づいてきてくれることが増えたと考えられます。 練習を行う上での注意点は無理に続けすぎないことです。 うまく触れたからと言って何度も続けて行うと飽きてしまいトレーニング自体が嫌になってしまう危険があります。 これはどんなトレーニングでも当てはまりますね。 トレーニングは、適度に行いましょう。 また、おやつの使い方にも注意点があります。 そもそもおやつを食べられる程度の緊張感なのかを初めに確認する必要があります。 おやつも食べられないほどの緊張感の中でトレーニングを続けても、咬傷事故やさらなるトラウマを与えてしまう危険性があるためです。 おやつを食べられるのであれば、うまく出来た時に使ってあげられたり 気をそらしてあげたい時に使う方法もあります。 いずれもタイミングが重要で、褒めるのが早すぎても遅すぎても何に対して褒められているのかがわからず、せっかくのトレーニングが無駄になることもあります。 トレーニングにおいておやつは重要なアイテムとなりますが、使う際にはドッグトレーナーのお手本を見たりするのが良いかもしれませんね。 これまでのトレーニングを行うことで、担当トレーナーだけでなく、幼稚園スタッフ全員との信頼関係を深めることができ、今では福くん自身から『撫でて~』と催促してくれるようになったり、抱っこも喜んでさせてくれるようになりました。 いかがでしたか? トレーニングの方法、取り組み方、接し方をそれぞれのワンちゃんに合わせてあげることで、怖かったものが怖くなくなったり、反対に好きになってくれる事もあります。 これからももっと人を好きになってくれるよう、福くんと一緒にトレーニングしていきます‼ いぬの幼稚園バウバウ トレーナー川渕 トレーナー 川渕 晶生 ※写真をクリックしていただくとトレーナー紹介ページに移動します。 お知らせ 一覧に戻る 問い合わせする